タイ王国で養殖されている「結のエビ」。
「結のエビ」の養殖池では、抗生物質などの薬品を一切使っていない。池の中に餌を入れ、それを食べてエビはフンをする。食べ残された餌とエビのフンとで、池の底が汚くなるとエビが病気になってしまうので、多くのエビ養殖では抗生物質を使う。
ここの養殖池では、池の底にたまった有機物を吸い上げ、EM(有用微生物群)を入れて処理し、100%水を循環させて育てている。エビの病気の発生も少なく、エビは健康に育つ。
結のエビが広がれば広がるほど、そのほかの魚介の養殖も、100%水を循環させる養殖システムになるかも?!とにかく、地球を汚さずに、人の健康にもいいエビ!
養殖場から、ほど近い加工場に直行され、新鮮なうちに冷凍されて日本に輸入されてくる。せっかく健康でおいしいエビなのだから、おいしく食べるための解凍方法を、沖縄のホテルコスタビスタ総料理長に伺った。
(オンラインエビ料理教室の様子はこちら>>)
・凍った状態の結のエビ(有頭、無頭どちらでも)4~8匹
・ボウル(エビが入る大きさ)
・水 300cc
・お湯 200cc
・塩 15g(3%の塩水にする)
1.結のエビをサッと水にくぐらせる。
2.40℃のお湯を用意し、塩を入れ、その中に結のエビを入れて5~7分。
季節や地域によって水温が異なりますが、冷蔵庫で冷やしておいた水300ccに沸騰したお湯200ccを入れると、だいたい40℃のぬるま湯ができます。(夏場は水道から直接汲んだ水を使用したら50℃くらいになりました。名古屋です。)
40℃にするのは、早く解凍させるため。塩は、エビのうま味を逃がさないために入れます。
3.解凍完了。
お好みの調理法でおいしくいただきましょう。
※手巻き寿司等、最終的にエビをまっすぐにして使いたい場合は、腹に竹串を指してゆでます。
1.沸騰したお湯に日本酒を入れる。
2.弱火にして、解凍した結のエビを入れ、1~1分半ゆでる。温度が上がりすぎるので、蓋は締めない。
エビが少し浮く感じがしたらゆで上がりです。ゆで汁には、エビのエキスが少し出ています。もったいないので、このまま味噌汁やスープなどに活用してください。
3.水を張ったボウルに結のエビをくぐらせ、粗熱を取る。
4.バットまたはボウルに(ザルと)キッチンペーパーをのせ、エビをのせて、キッチンペーパーをかぶせ、その上から氷をのせる。約10分締める。
氷で締めることによってエビがプリっとします。
5.竹串を指していた場合は、完全に冷めてから、竹串を回すようにして抜きます。
6.お好みに味付けして召し上がれ。
※火の通りが甘いと、頭や足の部分が黒ずむ場合があります。その時は、再度加熱していただければ問題ありません。(これは、黒ずみを防止するための酸化防止剤を使っていない、という証拠でもあります。)
◆エビのゆで汁を残しておきます。ゆでたエビの頭と足と殻をザルに入れ、ゆで汁の中に入れて火にかけます。頭を潰すようにしてダシを取ります。エビのエキスが出るので、味噌汁やスープに活用してください。
◆結のエビは殻が柔らかい「バナメイ」種のエビ。解凍した結のエビを殻ごとオーブン(またはグリル)で焼けば、殻ごとパリパリ食べられちゃいます。
◆抗生物質などを使用していないため、薬臭さは一切なく、背ワタも気になりません。背ワタを取る手間もないため、調理しやすい!(気になる方は背ワタを取り除いてください。)