作り方には様々な方法がありますが、ここでは米麹を使った甘めの米味噌の作り方を紹介します。黒豆を足すことでコクがアップします。
・大豆 2kg
・黒豆 500g
・米麹 2.5kg
・塩 1kg(仕上げ用の振り塩を含む)
1.大豆を一晩浸漬する。
大豆をしっかり洗い、8~10時間ほど浸漬する。大豆は2倍ほどに膨らむため、2倍以上の量の水に入れてしっかり吸水させましょう。
2.大豆をゆでる
親指と小指でつぶせるくらいの柔らかさになるまで大豆をしっかりゆでましょう。普通の鍋で3~4時間、圧力鍋で約15分程度です。
煮汁はこの後の工程で柔らかさの調節に使うため、とっておきます。
3.塩切麹をつくる
仕上げ用の振り塩をひとつかみ取り分けておきます。
大豆を冷ましておく間に、米麹をパラパラとほぐし、塩と合わせます。米麹と塩を合わせた状態のことを「塩切麹(しおきりこうじ)」と呼びます。
塩を加えるのは、味の調整もありますが、塩が入ることで他の菌が入り込みにくくなり、発酵が安定するという役割があります。「減塩味噌を作りたい」といって、塩の量を少なくすると、雑菌が繁殖しやすくなるので注意が必要です。
4.塩切麹と大豆を混ぜ合わせる
大豆が人肌程度に冷めたら味噌状になるまでつぶし、塩切りした米麹を加え十分に混ぜます。フードプロセッサーを使うと簡単につぶせます。
この時、全体に塩が混ざっていないと、雑菌が繁殖してしまう可能性があるし、米麹が混ざっていないと発酵ムラができるので、塩切麹と大豆をしっかり混ぜましょう。
5.味噌玉をつくり、容器に投げ入れる
つぶした味噌を片手にとれるくらいの量を取り、ハンバーグを作るように中の空気を抜いていきます。混ぜにくい場合は豆の煮汁を加えて生地の柔らかさを調整します。
味噌の容器の中では、酵母が空気の少ない所で行う「アルコール発酵」によって美味しい味噌が出来上がります。また、空気があるところからカビが発生しやすくなるので、しっかりと空気を抜いていきましょう。
6.殺菌した容器に詰めて塩で蓋をする
焼酎などをスプレーして殺菌した容器(フタも要殺菌)に団子をたたきつけるように詰めていき、最後に殺菌用として取り分けておいた塩を振りかけます(容器は密閉性の高いものがおすすめ)。表面にラップをし、重石をのせてしっかりフタをし、三ヶ月くらい置いておきます。発酵初期はカビやすいので、なるべく空気に触れないように注意を。
置き場所は、なるべく温度変化の激しくないところがおススメです。
7.天地返しをする
(約三ヶ月後)フタを開けて再度中身を取り出し、味噌玉をつくって入れなおします。
上と下の味噌が混ざりあい、発酵がさらに進んでより美味しい味噌が出来ます。これが、「天地がえし」と呼ばれる作業です。味噌は水分量からしてカビやすい食品なので、カビが生えていたら取り除きましょう。発酵具合を見ながら好みの熟成具合まで寝かせます。仕込んでから約半年後から食べられます。発酵具合をチェックして、日々変化する味を楽しみましょう。